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エピソード ÉPISODE

        エピソード

ある夕暮れ、見事な鳩たちに恵まれているが、
その乙女は陽光を受けて静かに髪をとかしている。
波間の睡蓮に彼女は究極の足の指を差し出す、
そして彼女の冷たくあてどない両手を生暖かくするため
ときどき透き通るようなそれらのバラ色を夕日に浸す。
やがて、もし無罪のにわか雨で、彼女の肌が
震えるならば、それは牧人の笛のばかげた言葉である。
笛、宝石の歯をもつ罪人が影と夢想の
取るに足りない風を作り出すもの
花々の下で恐る恐るする神秘のキスにより。
だがそれらの涙の虚構にほとんどつれない彼女は、
またバラ色の言葉にも自身を神としないで、
重い光輪に輝く髪をとかしている。
そして彼女のうなじの髪を編む喜びを引き出しながら、
甘美な彼女の両こぶしは金色の房を握りしめている、
それは光が透明な彼女の指々の間で流れるもの!
. . . 一枚の葉がぬれた彼女の肩の上で死ぬ、
一滴のしずくが水の上に笛から落ちる、
そして純粋なその足は怖がっているのだ、影に酔った
一羽の美しい鳥のように . . .


ナルキッソスは語る NARCISSE PARLE


        ナルキッソスは語る

         ナルキッサノ霊タチニオイテ鎮メルタメニ

オー兄弟のみんな! 悲しみのユリたち、私は悩んでいる、
君たちの裸体のなかで私が求められていることの美に、
そして君たちの方へ、ニンフ、ニンフ、オー泉のニンフ、
私は純粋な沈黙へ行く、むなしい私の涙を贈りに。

 ある大きな静寂が私を聞いている、そこで私が聞くのは希望。
水源の声は変化し私に夕暮れについて語る。
私は銀の草が聖なる闇のなかで伸びているのを耳にする、
そして危ない月はその鏡を高く保つ、
くすんだ泉の秘密に至るまで。

そして私は! これらの蘆のなかに心の底から身を投げ、
思い悩んでいる、オー青い輝き、私の悲しい美によって!
わたしはもはや愛することができない、魔法の水しか、
そこでは私は笑いや古くからあるバラを忘れていた。

 なんと私は君の宿命的で純粋な輝きを嘆くことか、
とても柔らかく私によって包まれる泉、
そこではすくい取っているのだ、滅ぶべき群青のなかに私の両目が
濡れた花々で戴冠した私のイマージュを!

なんということだ! そのイマージュはむなしい、涙は永遠である!
青い森と仲のよい枝々を介して、
あいまいな時間の淡くほのかな光がある、
そして明るさの残りによって私を形作るのはフィアンセ
裸で、青白い場所で、そこは悲しい水が私を引き寄せる . . .
結構な悪魔、望ましくピカピカだ!

 ここ水中に月と露のなかの私の肉体がある、
オー従順な人影、私の両目に向かい合っている!
ここに銀の私の腕がある、それらの身振りは純粋である! . . .
崇拝すべき金色のなかで、私のゆっくりした両手は疲れる、
葉々が巻きつくこの捕虜を呼ぶことで、
そして私はエコーに叫ぶ,漠とした神々の名を! . . .

さらば、影、穏やかで終わった波紋の上に失われている、
ナルキッソス . . . この名前そのものは甘美な心における
優しい芳香である。死者の魂に対して、この空虚な墓の上に
弔いのバラの花びらをむしりなさい。

 願う、私の唇、むしっているバラがそのキスであることを、
それは愛するひとりの亡霊をゆっくり鎮めさせる、
なぜなら夜は近いそして遠いひそひそ声で
影と軽い眠りに満ちた萼に対して語るから。
とはいえ月は伸びた銀梅花を楽しんでいる。

私は君を熱愛している、銀梅花の下で、オーそのあいまいな
肉体は孤独のために悲しく花開き
眠れる森のその水面に映る自分に見ほれている。
私は君の心地よい存在からむなしく解放される、
偽りの時間は苔の上のそれらの手足において柔らかい、
そして暗い喜びによって膨れるのは深々とした風。

 さらば、ナルキッソス . . . 死ね! これが黄昏だ。
私のため息に私の姿かたちが揺れ動く、
笛は、忘れられた空を渡って抑揚をつけている
去り行きよく響く羊の群れの心残りについて。
だが星が燃え死すべき寒さの上で、
鈍い墓が霧に形作られる前に、
このキスを長くせよ、これは宿命の水の静寂を破る!
その希望だけがこの水晶を砕くのに十分であろう。
そのさざ波は私を奪え、私を追いやる一吹きの時に、
そして私の息がか細い笛を生き生きさせよ、
その軽く吹く人は私に寛大であろう! . . .

 消え去りなさい、君たち、心が乱れた神的美女!
そして、君、月に注げよ、つましい孤独な笛、
私たちの銀の涙による多様性を。


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